盗難後の沈没から、東欧を巡る特急の旅
新しく手に入れた一眼レフの練習をしながら
ブルガリア、マケドニア、そして東欧3カ国目アルバニアへ。
バルカン半島、北上中!
(前記事:幻想風景、夕暮れに染まる世界遺産オフリド湖 ~東欧マケドニア~ )
” ヨーロッパ最貧国” ” 欧州の東南アジア” と呼ばれるのにも、納得した。
卑猥感がほのかに匂う、この街の雰囲気
とても、僕の想像していたヨーロッパとはかけ離れている。
東南アジアのようにクラクションの音が鳴り響き、建物も色褪せて廃れている感じだ。
1990年代まで鎖国を行っていて世界から孤立していた謎の国
過去には、「無神国家」宣言をしたり、ネズミ講によって国民の3分の1が全財産を失ったり
ミステリアスな国だけに、東欧の秘境とも呼ばれる。
「アルバニア」 恐らく大体の人は、名前も場所もほとんど知らないであろう。
テレビで見たことがあるが、99%の日本人がアルバニアへ一生訪れないらしい。
ああ、アジアの匂いがする・・・
綺麗で落ち着いた街よりも、雑踏の世界に落ち着きを感じてしまう自分がいる・・・
とはいえ、街にはナイスバディーの美男美女が溢れていて
東洋人短足の僕はまるで、チーターの群れの中にいる猫のように縮こまっている。
12月、訪れてみると街の中心ではクリスマスムードが漂っていた。
首都ティラナのど真ん中に、とても大きなクリスマスツリー
クリスマスマーケットも開かれていて、多くの人で賑わっている。
日本人が99%訪れないこの国で、クリスマスの時期に訪れる人もそうはいないだろう。
99.9% が訪れないアルバニアのクリスマス、ということにしておこう。
クリスマスマーケットには、おもちゃ、アート、お菓子、料理、酒、なんでも揃っている。
中でも、心地良い音楽が流れている露店の酒屋が大人気
こんな寒い日には、ホットワインが体を温めてくれるのだ。
洒落た木製の屋台が、味わい深く温かい雰囲気
たしかに綺麗だが、1人でクリスマスの街をひたすら歩くことは、精神的ダメージも伴うのである。
これからバルカン半島を北上して、クロアチア、チェコ、ハンガリー、オーストリアのクリスマスを
見るというのだから、一体耐え切れるのだろうか。
寂しいが、今の時期しか見ることができない特別感と、写真に収めたい気持ちの方が強い。
体を温めてくれる、ピザとホットワインだけが頼りだ。
東欧アルバニアの物価は安く、ケバブやハンバーガー1食150円ほどだが、
宿はあまり整っておらず、今旅16カ国目にして最高額の10ユーロだ。
3ドルで泊まっていたころが、懐かしく愛おしく感じてしまう。
数十円を頑張ってケチっていたのが、ヨーロッパでは宿代で一気に吹っ飛んでしまう。
盗難後の新しい一眼レフ15万円相当で、旅費がかなり削られたから節約は必須。
でないと、後半のアフリカや南米の旅が、お金の問題でかなり制約されてしまう。
それにしても、沈没からの、この“旅のスピード感”に体がついていけてない気がしている。
あと3週間ほどで、ドイツまで行かないといけない。
忙しく旅をしていると、自分が何のために旅をしているのかわからなくなってくる。
少なくとも、忙しく観光するために旅をしているわけではない。
ヒマラヤなどの大自然の前では、圧倒的な感動に理由など忘れられるが、
こういった街では無理に理由を求めてしまう自分がいることに気付く。
そんな葛藤は、長旅でしか味わえない贅沢な悩みかもしれない。
旅に理由なんていらないし、時には理由を探してもいい。
ただ、素直に感じるように葛藤して、感動して、川に流れる葉のように揺れていたい。
こんないい加減な旅のあと自分の世界は、広がっているのだろうか。
答えが無いとおもいながら、旅の中に答えを探してしまうのは、何でだろう。
旅だからか。
謎の国、アルバニアの街を彷徨いながら、そんなことを考えていた。
アルバニアの雰囲気、嫌いじゃないな。
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次回
『 秘境アルバニアの匂い。
欧州の東南アジアと呼ばれる謎の異国 』
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