ガンジス河沿いにある死体焼却場
あまりにもリアルな 「死」 の匂い。
ここは、自分の生と死を見つめる場所でもある。
死体に投影して書いた遺書は、灰となって聖なる河に散った。
自分が今、この場所で出した答えを忘れないように燃やしたのだ。
(前記事 ⇒ 見つめる生死、燃えゆく遺書 ~聖なるガンジス川のほとりで~)
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いつもと同じように、朝5時すぎになると、鈴の音とおっさん達の低い歌声が聞こえてくる。
朝一番の沐浴をするための、毎日恒例の儀式のようである。
ガンジス河の川岸側にあるフレンドゲストハウスにも、その不気味な歌は響いてくるのだ。
迷惑なことに、その声で毎日起こされる。
しかし、窓を覗くと、河の向こう側からは薄霧からもうすぐ朝陽が出そうな雰囲気
ぼくは、カメラを抱えてすぐに飛び出た。
ここのところずっと朝は雨で、出発するまでにガンジス河に昇る朝日を見れるチャンスはこれしかないかもしれない。
霧の中から、忽然と姿を現した太陽
綺麗だ。絶景の中で見る朝陽とも違う、この混沌とした世界で見る朝陽はどこか
不気味さを漂いつつも、神妙な光景で見とれてしまう
肌寒いほどのこの季節の朝によく入るものだ
寒い素振りも見せず、静かに沐浴をしている
朝陽が現れたとき、彼らも見とれているのがわかった。
眠気はすぐに吹っ飛び、カオスな街が目覚めていく姿に5感が刺激されていく
女性は、サリーを着たまま入っている。
入ったあとはさすがに唇を薄紫色にして、寒そうな顔をしている
このカオスなバラナシにも、日本で見る太陽と、同じ太陽が昇ってくる
日本からもこの太陽が見えるかと思うと、不思議な気持ちだ。空もそうである。
日本の日常で見上げる、空。バラナシと繋がっている。
こんなにも違う世界なのに。そんなわけで朝日を見ると、地球ってまわってるんだなって思う。
日本で朝日を見ると、ガンジス河にもこの太陽は昇ってるんだなって、思う。
地球は不思議で、そんな当たり前を不思議に思ってしまう自分も不思議だ。
ここでは、ガートに座って陽に当たりながら本を読むのが贅沢な時間なのだ
3年前この街を訪れたときと同じ本を読む
『かもめのジョナサン』
1匹のカモメがひたすらスピードを求める物語
本を読むときは、自分が何かを感じた文章にラインを引く癖がある
同一本を持ってきたため、前回引いたピンク色のラインが残っているのだ
今回引いた青線と見比べてみると、どうやら違う文章に共感するところが多く、感じ方が少し変わったのかなと思った。
陽が昇らない朝もある。それも、妙妙たる雰囲気を醸し出していて嫌いではない。
ガンジス河は、公共の風呂でもある。
異国感に満ちている。
いろんな国を訪れたが、やはりバラナシは唯一無二の場所だ
訪れたからこそ言える無責任な発言だが、
バラナシを知らずして、死ぬのは今となってはありえない。
こんなおもしろい街を僕は他に知らない。
よく、おすすめの国を聞かれたりするのだが、「 スリランカとか、ネパール、イラン、モロッコとか楽しいよ! 」
などと答えるが、いつも1つ付け加える。
「 価値観変えたいなら、インドだね (笑 」
といった具合に。行ったことない人には、無性に行って欲しいと思ってしまう(笑
インドという国は、自分の中では少し特別かもしれない
あるインド好きの旅人が言っていた
初めての国を旅するときって、
一番最初が新鮮で面白いよね
でも、インドは行くたびに面白くなってくるんだ
それほど魅力の詰まっている国、インド病(インドが病みつきになってやめられない病気)
というものがあることも納得できる
インドの旅も、ここで最後かと思うと寂しいものである。
1度目は、北インドの黄金ルート横断
そして今回2度目は、南部を中心に周りインド縦断
次来るときは、首都のデリーよりさらに北部、ラダック地方へ訪れたい!
本当にインドはでかすぎる・・・
3回目訪れたら、インド病予備軍確定だな
インド人が掃き掃除している姿を見るだけで、感心してしまう自分が歯痒い
宿の向かいのお家の子 。インドの子供は、目がクリクリしてて可愛い。
逆に、このカオスな地で育った子たちが、日本の原宿やら秋葉原にきたら、カオスって思うかもな。
そういやメイドカフェってまだ行ったことないな。今度行ってみよ。
朝のガンジスを見たあとは、お気に入りの店で10円ほどのチャイ(インドのミルクティー)とクッキー、でくつろぎ
そして、ふたたび宿に戻って昼までゴロゴロするのである。午後はふらふらと散歩する。
もうすぐ、次の国へ移動だ。
なんだかんだ、1ヶ月インドにいると知らない間に刺激と共にストレスが貯まっているみたいだ。
そう、次の国は、旅人の間で楽園と呼ばれている国 「ネパール」
ネパールでは、ヒマラヤトレッキングをする予定で、今行けばベストシーズン!
東南アジア最後の国ネパールで、癒されてから、どっかに飛ぼう。
まだ中東、ヨーロッパ、アフリカ、南米があると思うとあんまりノンビリしてらんないな。
さて、次はどこへ飛ぼう。まだ決めなくていっか。
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