失って気付くもの、日常を捨てて旅に出ること。 ~トラブゾン沈没の2週間~


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東南アジアを終え、新天地、中東へ。

そして、イランで盗難事件に遭い電子機器をすべて失った。

向かった先は、イランから西へ行ったトルコの港街トラブゾン

沈没しながら、これからの旅を考える。

(前記事:人が死ぬ瞬間を目撃してしまった旅先での感情 ~ イラン盗難事件の前兆 ~ 

 




 

 

もうすぐ12月だというのに、暖かい。

黒海から昇る朝陽を、海岸沿いの公園のベンチから眺めるのが好きだ。

綺麗な黄色に紅葉する公園の木々、陽に照らされ逆光ぎみなシルエットのかもめが悠々と空を泳ぐ。

波に照らされた光が、線香花火のように、チカチカと僕の目に飛び込んでくる。

甘い香りのバナナと、30円の割に美味しすぎるトルコのパンをほおばり、またトラブゾンでの1日が始まった。

 

 

そう、一眼レフもiphoneもコンデジも盗まれてしまったから、トラブゾンの写真は1枚も無い。

2週間も滞在していたのに――。

 

 

これが、沈没ってやつか。

公園のベンチで寝転がっていると

だるい体が、地球の重力で海の底から更に深いところへ落ちていきそうになる。

失うものなんて無いって思って旅に出たけど、電子機器も失ったか。

 

 

ゲストハウスでは、宿に泊まりに来た旅人に話しかけるが、何も無いこの港町では

すぐに旅人が出て行ってしまう。

おすすめの安くて美味しいトラブゾン名物サバサンドのお店を紹介して、1、2日後には見送る日々。

1週間単位で、宿に泊まる交渉をすればある程度、ディスカウントしてくれることも知った。

ときには、オランダ人のニッケルが黒海に飛び込む動画撮影の手伝いをしたり、

夜には路上で、日本から持ってきた写真たちを販売したりもした。

 

 

写真販売は、3時間やって20リラ(1000円)売れた。

感覚的には1時間やって、1食分の食糧費をまかなえればいいという感じである。

日本で路上写真販売やってたときは1時間で700ー800円ぐらい。

東トルコの物価で考えれば300円ぐらいが妥当で、それを考慮すれば上出来だ。

 

 

僕は迷っていた。

旅は続けられるが、これからどうやって旅をしていこうかと。

次の夢である「写真展」を叶えるために、一眼レフを買おうか。

そしたら、旅の期間は1ヶ月以上は短くなるだろうし、果たして南米までお金は持つのだろうか。

アフリカ大陸は行こうか、行かまいか。

兎に角、「世界一周」 は何がなんでもやりぬきたい。

 

 

 

『そもそも、なんで僕は旅をしているんだろう?』

 

 

 

地球一周は、自分自身への挑戦だったはずである。

そんな根本的なことを思いふけっていると、今回の盗難事件は絶好のチャンスのような気がしてきた。

本も1冊残したいと思っていたのに、今まで書いてきた旅記も全て失って

写真展の目標を掲げていたのに、カメラまで失って

むしろここで、試されているんじゃないか。

もし今日本に戻ったとしても、何も描いた夢を実現できないただのポンコツだ。

 

 

大体、旅がすべてうまくいってしまっては面白くないのである。

人生だって、そんなもんだ。

カレーだって、少しスパイスが効いていた方が美味しいんだ。

 

 

そういえば、初海外でインドに行ったときと同じ状況だ。

あえて携帯やPCを持たずに行って、聖なるガンジス河の流れるバラナシでカメラを盗まれて

あのときも何も電子機器無かったし、写真1枚も残らなかった。

 

 

こういう状況だからこそ、素直な気持ちが際立ってくるのかもしれない。

選択をゆっくり吟味しながらも、僕は長く旅するより、写真を選んだ。

写真展を叶えたいという気持ちが一層強くなったのだ。 この旅を、しっかりと形にしたい。

僕が見る世界中の景色を、写真を通してほかの人にも見て何かを感じてほしいと思った。

異国のなかで感じたことを、さすらいながら抱く孤独や

景色を変えながら、自分と向き合い葛藤していく貴重な経験を共有したい。

 

 

それに、写真が好きだったし、カメラを持っていないとどうにも落ち着かない。

道を彷徨って、おっ、と思った瞬間がきてもシャッターを押せないもどかしさが嫌だった。

それが理由でイランの後に予定していたコーカサス(グルジア・アゼルバイジャン)地方も飛ばし

こうやって沈没しているのである。

 

 

旅は短くなるが、僕はやけくそ気味に15万円かけて、今までのカメラよりパワーアップした一眼レフ

NikonのD7100とレンズを日本から送ってもらうことにした。

(アマゾンで買って日本の自宅に、家族に頼んで国外へ発送)

海外でメイドインジャパン製品を買うのは高いし、何より高額だから品質が心配だったのだ。

本当に届くか半信半疑ではあるが、なんて便利な世の中だろう。

しかしトルコではなぜか、一眼レフのバッテリーである、リチウム電池を国外から配達禁止されているらしく

急遽トルコより西、東欧ブルガリアで受け取ることにした。

だが、ブルガリアに荷物が到着するまで、時間調整しなければならない。

 

 

僕は、ノート3冊分の旅記を、記憶を辿りながら毎日公園のベンチで書き直した。

むしろ、失って良かったのかもしれない。

カメラを失ったことで、写真が自分にとって凄く大切で好きなものだと気付いたし

今まで写真や旅記をネットで発信していたが、失ったことで伝えたい何かがあることに気付いた。

やっぱり、写真展の目標を叶えたいし

世界一周の旅も、自分で決めたことに対して最後までやり通したいと改めて思った。

 

 

旅に出ることで、雁字搦めの思考を断捨離してシンプルな思いが際立つように

電子機器を失ったことでまた、素直な感情が溢れ出たように感じる。

失うことは、新しく何かを得ることだと聞いたことがあるが、そうかもしれない。

そう前向きに捉えなければ、前には進めないのである。

何かを失っても、それを受け入れて前を向かなきゃ、何も得られない――。

 

 

 

後悔した時間や出来事だって、放っておいたら何も変わらないと思うからこそ

僕はこうして、日常を捨てて旅で何かを得ようとしているのかもしれない。

 

 

 

朝早く起きては、公園で朝陽を見て、旅記を書く日々が続いた。

今までの旅と、これからの旅と、旅後の自分を想いながら。

いつも綺麗なグラデーションを空に彩りながら、朝陽は昇ってくる。

まぶしい朝の陽が目に飛び込むと、急速点火するようにヘモグロビンが体中で踊りだす。

それについていけない寝起きの体に、ヒヤっとした清清しい朝の風がそれを調和してくれるのを

感じながら、ペンを走らせる。旅先で見る朝陽は、格別だ。

どこにいても、あの場所で見た太陽が昇ってくる。

 

 

 

あっという間に2週間の時は過ぎ、荷物を受け取る日にちも近づいてきた。

急いできた旅だけに、たまにはこういうゆっくりした時間も悪くないな。

 

 

 

バスで30時間かけて、イスタンブール経由で東欧のブルガリアへ向かった。

結局、トルコの絶景のカッパドキアやパムッカレにも寄らず、トルコに滞在したのは素朴な街トラブゾンだけだった。

なぜなら、カメラが無いからであって、カメラの無いまま絶景を訪れるのは、

せっかくスキー場に来たのに滑れないような不甲斐なさがあるからである。

沖縄に来たのに、海を見ないぐらいもったいない。と思ってしまう。

 

 

今までより何倍も高いバス代に、ヨーロッパに入る実感がしてきた。

中東イスラエル・ヨルダンは、あとで行くか。アフリカは、あとで決めよう。

というのも、もうすぐクリスマスだから、東欧のクリスマスマーケットを巡るのにもちょうど良い。

イスラエルの航空券が安いドイツ・ベルリンまで陸路で登って、また中東に戻ろうか。

 

 

まさか、イランで盗難に遭って、ブルガリアで新しい一眼レフを受け取るなんて

(やっと、次回からブログにも写真が戻ります!)

 

 

写真は、撮影した人の心もを映すと言う。

心機一転、今回の事件を機に僕自身と共に、写真も変化していったように感じる。

 

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次回

『  旅と僕と、ブルガリアに届いた新一眼レフ

~ 旅第二章のはじまり ~ 

 

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